CAEBV(慢性活動性ebウィルス感染症)とは?声優・松来未祐の闘病
ザ・世界仰天ニュースでCAEBVについての特集が放送されました。
聞き覚えのない病名ですが、ある一人の声優の命を奪ったことで一部界隈では注目度が非常に高かったです。
松来未祐
若くしてその命を失うことになったCAEBVとはいったいどのような病気なのか?
ざっくり調べてみました。
CAEBV(慢性活動性ebウィルス感染症)
EBウイルス(Epstein-Barr virus)は、ヘルペスウイルスの一種です。聞き慣れない名前ですが決して珍しいウイルスではなく、日本では5歳までに半数の人が、成人では9割以上が感染しています。
日本では大多数が子供のうちに感染しますが、大人では異性間の交流などによって唾液を介してBリンパ球に感染します。
EBウイルスがBリンパ球に感染すると、伝染性単核症という病気が起こることがあります。
リンパ球にはBリンパ球・Tリンパ球・NK細胞の3種類があります。
伝染性単核症になると、まずは頭痛・熱っぽさ・寒気・倦怠感といった症状が数日間続きます。
その後、38度を超える高熱が1~2週間にわたって続きます。
白血球が増加するのも特徴的ですが、安静にして対症療法を行なうことで1~3ヶ月で治癒します。
EBウイルスはほとんどの場合、Bリンパ球に感染します。しかし、稀にTリンパ球やNK細胞に感染することもあり、これがCAEBVの原因となります。
EBウイルスに感染したTリンパ球やNK細胞は増殖し、さまざまな臓器に少しずつ広がっていきます。
上記のようにEBウイルスというものが原因なようですね。
そのEBウイルスは成人していれば9割の人が持っていると。
3種類あるリンパ球のうち、本来ならBリンパ球にかかるはずなのに稀に他の2つにかかることがCAEBV発症の条件のようです。
で、以下の症状がでる。
- 原因不明の発熱(37.5度以上)が、3か月以上続く、もしくは繰り返す
- 首のリンパ節がずっと腫れている
- 蚊や虫に刺された後が水膨れになり、全身の発熱(37.5℃以上)を伴う
- 顔や手足の日光が当たる部位に、繰り返し水膨れができる
特に蚊アレルギーになるのが特徴的ですね。
蚊に刺されるだけで発熱って・・・恐ろしいな。
問題の治療法は?
CAEBVの治療法
CAEBVでは、EBウイルスに感染した細胞は、腫瘍の性質を持ってしまいます。
そのため、CAEBVを完治させるためには、感染した細胞を根絶やしにしなればいけません。
そのために従来は抗がん剤による治療が行われてきましたが、CAEBVでは抗がん剤が効きづらいことが分かってきました。
現在、CAEBVを完治させる可能性があると考えられているのが造血幹細胞移植です。
造血幹細胞とは血液の成分(赤血球・白血球・血小板)のもとになる細胞で、これを移植するのが造血幹細胞移植です。
難病指定とされているように完治は非常に難しそうですね。
癌と同じような性質を持ちながら抗がん剤が効きづらい。かなり質が悪い。
CAEBVにかからないためには
残念ながら原因となるEBウィルスを防ぐことがほぼ不可能に近いため、潜在的には全ての人が発症の可能性を持っているということになります。
癌と同じように早期発見が唯一の方法になりそうです。
上記の症状に少しでも心当たりがあったら病院に行くぐらいしか方法はなさそうです。